MATCH PREVIEW
サポーターの後押しで、リーグ戦3連勝へ
新型コロナウイルスの影響で、4カ月以上中断を余儀なくされたJリーグ。サポーター…はもちろん、選手・監督・スタッフといったJリーグにかかわる人たちすべてが、何か満たされない気分で週末を過ごさざるを得なかったが、ついに私たちの『日常』が戻ってきた。
中断明けの初戦は、アウェイでの大阪ダービー。藤田直之、都倉賢を先発起用したセレッソは、序盤こそ相手にボール保持を許すも、徐々に押し返し、前半終了間際に丸橋祐介がペナルティーエリア内にクロスを入れると、奥埜博亮がダイレクトで左足を合わせて先制。最高の形で後半へと進むと、62分に清武弘嗣のパスに反応した丸橋が、得意の左足で豪快に蹴り込んで追加点を奪う。その後PKで1点を失うも、大きなチャンスを与えることなく試合を進めて2-1で勝利。2003年以来となる敵地での大阪ダービー勝利を果たし、リーグ戦2連勝を飾った。
リモートマッチ(無観客試合)で迎えるホームでの清水エスパルス戦。昨シーズン、横浜F・マリノスで優勝に貢献したピーター・クラモフスキーを指揮官に迎え、ティーラシン デーンダーやカルリーニョス ジュニオといった外国籍選手を戦力に加えた。新監督のもと攻撃的なサッカーに取り組んでいるが、ルヴァンカップ第1節では川崎フロンターレに5失点し、リーグ戦第1節のFC東京戦で3失点、続く第2節で名古屋グランパス相手に2失点と守備に課題を残している。セレッソとしても複数得点を挙げて確実に勝星を積み上げたい。
今節までリモートマッチでの開催となるため、残念ながらスタジアムで直接声援を送ることはできない。それでも、熱い思いは必ず伝わる。スタジアムで声を届けられなくても、『後押ししたい』、『勝ってほしい』という思いはきっと選手たちに伝わっている。ぜひ画面の前で、桜を代表して戦う11人へパワーを送ってほしい。

TODAY’S MATCH
セレッソ大阪
vs 清水エスパルス
-
- セレッソ大阪

GK 21 キム ジンヒョン
今季も「リーグ最少失点」を目標に戦う桜の守護神
直近の2年間、リー…グ戦全試合フル出場を続けている桜の守護神。昨シーズンは、リーグ最少失点を達成した守備陣の最後の砦として好守を連発。リーグナンバーワンのセーブ率を記録した。迎えた今シーズンもここまで2試合を戦って1失点。再開初戦となった前節のガンバ大阪戦でも、PKによる1失点こそ喫したが、枠内に飛んできた際どいシュートをすべてストップ。青黒の前に立ちはだかり、勝利の原動力となった。
「昨年、目標にしていたリーグ最少失点は達成できたけど、一回成し遂げたからといって満足することはない」と、今シーズンの目標も変わらず「リーグ最少失点」。コロナ禍による中断が長期に及んだ影響で過密日程となる今シーズンだが、1年間を通して桜のゴールを守り抜く。(文=小田尚史)
セレッソ大阪 選手リスト
- 1 GK 永石 拓海
- 2 DF 松田 陸
- 3 DF 木本 恭生
- 4 DF 小池 裕太
- 5 MF 藤田 直之
- 6 MF レアンドロ デサバト
- 8 FW 柿谷 曜一朗
- 9 FW 都倉 賢
- 10 MF 清武 弘嗣
- 11 MF ルーカス ミネイロ
- 13 FW 高木 俊幸
- 14 DF 丸橋 祐介
- 15 DF 瀬古 歩夢
- 16 DF 片山 瑛一
- 17 MF 坂元 達裕
- 18 FW 鈴木 孝司
- 19 FW 澤上 竜二
- 20 FW ブルーノ メンデス
- 21 GK キム ジンヒョン
- 22 DF マテイ ヨニッチ
- 24 FW ウェリング ピアス
- 25 MF 奥埜 博亮
- 26 MF 秋山 大地
- 27 GK アン ジュンス
- 28 FW 中島 元彦
- 29 MF 島村 拓弥
- 30 MF 喜田 陽
- 31 FW 山内 寛史
- 32 FW 豊川 雄太
- 33 FW タワン
- 38 MF 西本 雅崇
- 39 DF 庄司 朋乃也
- 41 MF 松本 凪生
- 42 FW 藤尾 翔太
- 43 DF 西尾 隆矢
- 44 MF 吉馴 空矢
- 45 GK 茂木 秀
- 46 DF 田平 起也
- 47 MF 前川 大河
- 49 MF 西川 潤
- 出場停止選手
-
- 清水エスパルス
清水エスパルス 選手リスト
- 1 GK 西部 洋平
- 2 DF 立田 悠悟
- 3 DF ファン ソッコ
- 4 DF 吉本 一謙
- 5 DF ヴァウド
- 6 MF 竹内 涼
- 7 MF 六平 光成
- 8 MF 石毛 秀樹
- 9 FW 鄭 大世
- 10 FW カルリーニョス ジュニオ
- 11 FW ジュニオール ドゥトラ
- 13 MF 宮本 航汰
- 14 FW 後藤 優介
- 15 DF 金井 貢史
- 16 MF 西澤 健太
- 17 MF 河井 陽介
- 18 DF エウシーニョ
- 19 FW 平墳 迅
- 20 MF 中村 慶太
- 21 DF 奥井 諒
- 22 MF ヘナト アウグスト
- 23 FW ティーラシン デーンダー
- 24 DF 岡崎 慎
- 26 MF 滝 裕太
- 28 MF 西村 恭史
- 29 DF 福森 直也
- 30 MF 金子 翔太
- 31 GK 梅田 透吾
- 32 GK ネト ヴォルピ
- 33 FW 川本 梨誉
- 34 DF ノリエガ エリック
- 35 DF 伊藤 研太
- 36 FW 栗原 イブラヒム ジュニア
- 37 MF 鈴木 唯人
- 38 GK 新井 栄聡
- 39 GK 大久保 択生
- 出場停止選手
チームスタッツ
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清水 ![]() |
|
---|---|---|
1.5(5) | ゴール | 1.0(9) |
4.5(16) | ドリブル | 21.5(1) |
10.5(15) | クロス | 15.5(8) |
420.0(14) | パス | 555.0(4) |
2.0(6) | インターセプト | 0.0(18) |
27.5(7) | クリア | 18.0(13) |
16.5(14) | タックル | 17.5(12) |
8.5(15) | シュート | 9.5(11) |
※試合平均値。 () 内はリーグ順位
RADAR CHART




走行距離ランキング

- 1位 6 MF レアンドロ デサバト 11.60km
- 2位 5 MF 藤田 直之 11.28km
- 3位 25 MF 奥埜 博亮 11.12km
- 4位 14 DF 丸橋 祐介 10.10km
- 5位 2 DF 松田 陸 10.01km

- 1位 24 DF 岡崎 慎 11.23km
- 2位 14 FW 後藤 優介 10.91km
- 3位 21 DF 奥井 諒 10.66km
- 4位 15 DF 金井 貢史 10.53km
- 5位 2 DF 立田 悠悟 9.94km
PICK UP
FW 32 豊川 雄太


「チームを勝たせる選手になりたい」
――約4カ月ぶりの公式戦となった、再開初戦の前節を振り返ってください。
「チームとして勝てたこと、結果が出たことが一番です。これから長いシーズン、しっかりと勝ち続けていきたいです」
――リモートマッチ(無観客試合)の空気感は実際にプレーされていかがでしたか?
「いつもはサポーターの声援があるところで、ない。サポーターのありがたみを改めて感じました。ここまでシーンとしているのか、と。初めての経験でしたけど、もうやりたくないなという気持ちになりました(苦笑)。僕自身、観客の声援で気持ちが乗っていくタイプなので、声援がないことは辛かったです」
――リアクションがない部分がきつかった、と?
「そうですね。シュートを打ってもシーン、ゴールが入っても、選手が喜んでいる声だけ。本来なら、スタジアム全体が盛り上がるところで、シーンとなっているのは、何とも言えない気持ちになりました。それでも選手全員、最後まで集中力を途切らさずに戦えましたし、一体感を持って戦えたことが結果につながったのかなと思います」
――ここまでは途中出場が主ですが、ご自身の出来を振り返ってください。
「出場時間が短い中でも結果を残さないといけないと思っています。まだゴールは取れていませんが、焦らず、自分が与えられた時間の中で、たとえ5分でも常にゴールを狙う気持ちは持っています。そこは誰にも譲れません。結果を出していけば、スタメンのチャンスも大いにあると思うので、ゴールを取って、チームを勝たせる選手になっていきたいです」
――今シーズンは試合も次から次へと来ますからね。
「はい。すぐに試合が来るので、切り替えて、切り替えて、終わったことは忘れて、次に向けてメンタルを高めていく。切り替えが一番大事だと思います。ゴールへの気持ちを常に持ちながら、毎試合臨みたいです」
――今節もリモートマッチですが、映像を通じて応援してくださるサポーターへメッセージをお願いします。
「無観客ですが、映像を通じて応援してくださるサポーターもいると思いますし、そういった声援は僕たち選手にも届くので、熱い応援をしていただければうれしく思います!」
取材・文=小田尚史
活躍している姿を故郷へ届けたい
今シーズン新加入の豊川だが、持ち前のエネルギッシュで明るいキャラクターにより、すぐにチームに溶け込み、ピッチ内外で好影響を与えている。試合では、ここまで途中出場が続くが、ピッチに立てば果敢な守備とゴールへ向かう推進力でチームを活性化。また、熊本県出身であり、今回の豪雨災害には心を痛めている。身近な人も「被害に遭っている」そうで、「何とか活躍している姿を故郷に届けて、ゴールで元気を与えたい」と話す。待望の加入後初ゴールの瞬間に期待したい。(文=小田尚史)
イベント情報
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緊急生配信!なんかせなあかん!プロジェクト感謝企画!「BACK STAGE ByセレTube!!」
セレッソ大阪公式YouTubeチャンネルにて、緊急生配信!なんかせなあかん!プロジェクト感謝企画「BACK STAGE ByセレTube!!」を配信します!!
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幸福の神様「ビリケンさん」がセレッソ大阪の勝利をサポート!
今節、幸福の神様「ビリケンさん」にヤンマースタジアム長居へ来場していただけることになりました!通天閣をイメージしてデザインされたセレッソ大阪2020ユニフォームに身を包んだ「ビリケンさん」が、Jリーグ再開後初のホームゲームでの勝利をサポートしてくれます!
SAKURA DIARY

熱量は空間を超える
約4カ月の中断期間を経て、ついに再開されたJ1リーグ。依然としてコロナ禍は終息しておらず、予断を許さない状況にあることは確かだが、医療従事者の方々、Jリーグに携わる一人ひとりの尽力により、2020シーズンが再び始まったことに、ホッと胸を撫で下ろす心境だ。もちろん、すべてがこれまでどおりというわけにはいかない。記者の立場で言えば、試合後の取材はミックスゾーンで自由に話を聞けるスタイルではなくなり、オンラインによる人数制限ありのリモート会見になった。
そして、何より大きな変化となったのがスタジアムの風景だ。前節と今節は、無観客の“リモートマッチ”。ピッチで繰り広げられる白熱したプレーにサポーターが歓声や声援で応え、両者が一体となって作り出す空間が見られないことは寂しい。それでも、前節の大阪ダービーで1得点1アシストと勝利に貢献した丸橋祐介が、「公式戦の気持ちで臨めたし、最後までみんなで集中を切らさず戦えた」と振り返ったように、セレッソ大阪の選手たちは、画面越しに応援してくださるサポーターへ勝利を届けるべく、懸命に戦った。
今節はホームでのリモートマッチだが、「熱量は空間を超える」とは都倉賢。各々の場所から、3連勝を目指すチームにエールを送り、一緒に戦ってほしい。(文=小田尚史)
STANDINGS
2020明治安田生命J1リーグ
順位表 (第2節終了時点)
順位 | チーム名 | 勝点 | 勝 | 分 | 負 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 広島 | 6 | 2 | 0 | 0 |
2 | FC東京 | 6 | 2 | 0 | 0 |
3 | C大阪 | 6 | 2 | 0 | 0 |
4 | 仙台 | 4 | 1 | 1 | 0 |
5 | 浦和 | 4 | 1 | 1 | 0 |
6 | 川崎F | 4 | 1 | 1 | 0 |
順位 | チーム名 | 勝点 | 勝 | 分 | 負 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 広島 | 6 | 2 | 0 | 0 |
2 | FC東京 | 6 | 2 | 0 | 0 |
3 | C大阪 | 6 | 2 | 0 | 0 |
4 | 仙台 | 4 | 1 | 1 | 0 |
5 | 浦和 | 4 | 1 | 1 | 0 |
6 | 川崎F | 4 | 1 | 1 | 0 |
7 | 名古屋 | 4 | 1 | 1 | 0 |
8 | 柏 | 3 | 1 | 0 | 1 |
9 | 大分 | 3 | 1 | 0 | 1 |
10 | G大阪 | 3 | 1 | 0 | 1 |
11 | 札幌 | 3 | 1 | 0 | 1 |
12 | 横浜FM | 1 | 0 | 1 | 1 |
13 | 横浜FC | 1 | 0 | 1 | 1 |
14 | 鳥栖 | 1 | 0 | 1 | 1 |
15 | 神戸 | 1 | 0 | 1 | 1 |
16 | 湘南 | 0 | 0 | 0 | 2 |
17 | 清水 | 0 | 0 | 0 | 2 |
18 | 鹿島 | 0 | 0 | 0 | 2 |